「これでつづりが読めるようになる!」シリーズ第4弾です。タイトルから連想される『ジキル博士とハイド氏』(The Strange Case of Dr. Jekyll and Mr. Hyde)は、ロバート・スティーブンソンの有名な小説ですが、もちろんその物語とここで紹介する話とは何の関係もありません。アルファベットの中には音が2つあるものがあり、つづりによってそれを読み分ける必要があるということを、少しドラマチックに表現したかっただけですので、ご容赦ください。
さて、今回取り上げる"ジキル"と"ハイド"の2音を持つ文字とは、「c」と「g」です。そのジキルとハイド振りを見てみましょう。ただ、いきなり"正体"をあばいてしまってはつまらないので、それぞれの"姿"ごとにまとめてみます。それらを読んでみてください。
(1) 「c」の2音の例
① cell, place, price, city, cycle, cymbal
② cap, cop, cup, disc, act, clock
(2) 「g」の2音の例
① gem, gin, gym, huge, gene, stage
② gas, god, gun, big, grape, globe
もうおわかりですね。「c」の2音は、①が「ス」で、②が「ク」です。一方「g」の2音は、①が「ジ(ュ)」で、②が「グ」です。
このように、上記の2文字には2つの音があり、しかもつづりによってどちらの発音になるかが決まっています。そうでなければ、つづりを見たときにどちらの音で発音すればいいかがわからないからです。では、それぞれどんなときに"ジキル"あるいは"ハイド"になるのでしょうか?
実は、上記の語をそれぞれ①と②のグループに分けて見てみると、あるパターンが見えてきます。それぞれの"ジキル"と"ハイド"のすぐ後ろにいる人…いや文字に注目してみてください。
そうです。答えは次のとおりです。
◇①の音になる場合
→直後が e, i, y のとき
◇②の音になる場合
→直後が a, o, u や子音のときと語末のとき
一部例外はありますが、上記のようなルールにまとめることができます。
では、「c」と「g」が付く他の語をランダムにあげてみますから、それぞれを①と②のグループにまとめてみてください。
(1) can, center, class, circle, corn, music, cyder, cute, crystal
(2) guitar, gentle, game, giant, glove, goal, large
答えは…
(1) は
① center, circle, cyder(=cider)
② can, class, corn, cute, crystal, circle(①と②の両方), music
(2) は
① gentle, giant, large
② guitar, game, glove, goal
以上のように分類することができますね。
これでまた読める語が増えました。アルファベット・チャンツ26語の中で新たに読めるようになった語は増えていませんが、次の語の該当文字をまちがえて読むことはなくなりました。
・bag, cup, (egg), (girl), (octopus), (picture)
※上記のうち、( )の語は今後紹介するルールで読めるようになる語です。
つまり、K1~K4で読めるようになった語は…
apple, bag, cup, desk, egg, fish, girl, hand, ink, jet, king, lion, moon, notebook, octopus, picture, queen, rabbit, star, telephone, umbrella, violin, window, box, yellow, zebra
では、次回もお楽しみに!