３年前の今日10/3の夜、筆者は都内のある大学病院のICUに横たわっていました。その10日前に告げられた病気の治療のために、３科合同、計11人の執刀医による８時間に及ぶ手術を終えたところでした。コロナ禍で度々テレビの取材を受けているその病院にはICUのベッドが12床ある（当時あった）のですが、隣のベッドとの間にはガラスの“壁”があるとは言え、部屋の中央に向かっている１辺は開け放たれているので、すべての部屋（セル）の機械音や認知症らしい男性のうめき声が聞こえ、とても安心して眠れるような状況ではありませんでした。
そのような中で、自分のその後の人生について考え始めました。手術後の痛みと騒音で眠れなくて、考える時間がたっぷりあったからです。そして、その夜のうちに思いついたのが、ホームページを作成することでした。以前に教員向けのホームページを開いていたのですが（1997～2013年）、今回は一般向けのホームページを開いてみようかと漠然と思ったのです。もちろん、英語教育以外に語ることはできないので、一般の人を対象にした英語学習に関するものにしようと思いました。
実際にホームページの骨子を考え始めたのは、個室から一般室に移った術後９日目からでした。ただし、妻から「入院中はパソコンをいじってはダメ」ときつく言われてノートパソコンを持ち込むことができなかったので、レポート用紙に鉛筆でホームページの概略を書くことから始めました。そうして全体骨子と具体的な記事の一部は入院中に書き、退院後にそれをパソコン上で仕上げていったのです。もっとも、「3. 驚きのホームページ作成方法の進化」に書いたとおり、公開できる形になるまでにはけっこう苦労しましたが…。
そうして、退院して約１ヶ月後の12月３日に本ホームページをオープンしました。そして、結局はその約１ヶ月後に教員向けのホームページもリニューアル・オープンしました。今では両方合わせて600ページ余りある“大所帯”になっていますが、３年前のこの日にここまでできるとは思っていませんでした。それは、当時は今から半年後に迫っている定年まで仕事を勤め上げることができるかどうかさえもわからなかったからです。幸いにもその後は当人が心配していたのがうそのように病状が安定したのでここまでやってこれました。そして、今後も本ホームページの更新を続けていけそうです。これからもどうぞよろしくお願いいたします。（10/3/2021）