古代植物?

いよいよ東京オリンピックが始まりました。ただ、都内には4回目の緊急事態宣言が出されており、そこに通勤している筆者にとっては、競技結果よりも新型コロナウィルスの感染状況の方が気になります。オリンピックの開催によって世界中からウィルスが持ち込まれる心配以前に、前回の緊急事態宣言が解除された後の人出の多さからくる感染拡大が心配だからです。専門家の予想では、8月上旬に東京都の一日の感染者は3,000人を越えるだろうとも言われており、「いつかは自分もかかるかもしれない…」という恐怖心がかなり強くなってきました。

 

そのような中ではありましたが、非常事態宣言が出されていない地元県内の移動で、しかも屋外であればいいであろうと考え、先日妻と一緒に埼玉県行田市にある「古代蓮の里」という公園に行ってきました。そこは以前から妻が行ってみたいと言っていた場所だったのですが、筆者自身は蓮の花がいつ頃咲くのかわかっておらず、毎年のように時期を逃してしまっていた場所でした。たまたま妻がその場所の写真をネット上で見つけ、「今ならまだ咲いているみたいよ。今週末行ってみない?」と提案されて、急遽実現した近場ドライブでした。

 

この場所にある蓮が「古代蓮」と呼ばれるようになった理由がユニークです。今から50年ほど前の1971年にこの公園の近くで焼却場建設の工事が始まり、掘った場所に水がたまったところ、水面に多くの丸い葉が浮き始めたそうです。それをそのままにしておいたところ、7月にピンク色の花が咲いて蓮だとわかりました。そして、埼玉大学の教授に調査を依頼したところ、今から2,500~3,000年くらい前の蓮の種が発芽したものらしいという結論を得たということです。そこで行田市はそれを現在の場所に移植し、新たに「古代蓮の里」という公園を整備したそうです。

 

さて、「見頃は6月下旬~8月上旬」ということだったので、「今がちょうどいいかな?」というくらいの認識で出かけました。しかし、結論から言うと、7月後半では見頃を過ぎていました。それが毎年のことなのかはわかりませんが、少なくとも今年はそうでした。その様子を簡単に言えば、蓮の花の多くは散ってしまっており、その後に残る「果托」(かたく)の状態になっていました。あの、蜂の巣に似た(それで別名「蜂の巣」とも呼ばれる)、少々グロテスクな形状のやつです。それがニョキニョキと顔を持ち上げていました。いわゆる「集合体恐怖症」の人にとってはゾワゾワ感を感じるようなものかもしれません。

 

それでも「世界の蓮」というコーナーを中心にまだいくつかは咲いており、それをアップにして撮ればそれなりの写真も撮れたので、まあよしとしましょう。そのうちのいくつかを下にアップしておきます。

 

同公園のHPによると、個々の蓮の花は咲き始めてから4日目には完全に花びらが落ちてしまうそうなので、多くの蓮の花の最盛期を見極めるのは難しそうですが、来年以降はもう少し早めに行ってみようと思います。(7/23/2021)

 

「つぶやき」メニューに戻る 

「ホーム」に戻る