ませガキが選んだ60年代アメリカTV(その3)

同名タイトルのつぶやきの第3弾です。今回も父親や兄と一緒によく見ていた番組を紹介します。

 

1960年代のアメリカのドラマ界にはいくつかの大きな流れがありました。「警察もの」がその1つで、前回ご紹介した『FBI アメリカ連邦警察』もその例の1つです。もう1つの大きな流れが「SFもの」でした。その流れで日本でも放映されて人気を博してたものとしては、『宇宙家族ロビンソン』(Lost in Space、1965-68)や『原子力潜水艦シービュー号』(Voyage of the Bottom of the Sea、1964-68)、そして本欄の第5位として紹介した『宇宙大作戦』(Star Trek、1966-69)などがありました。今回ご紹介する作品もそのような1本でした。

 

第3位『タイム・トンネル』(The Time Tunnel1966-67

この作品は、タイトルから想像されるとおり、タイム・トラベルもの、つまりタイムマシンを使って過去や未来を行き来するドラマです。上記で「大きな流れ」の1つとしたSF作品に含まれますが、『宇宙家族ロビンソン』や『原子力潜水艦シービュー号』と同じアーウィン・アレン(Irwin Allen)が製作したドラマであることから、彼がいなかったらSFドラマの流行はなかったかもしれません。

 

『宇宙大作戦』の製作者であるジーン・ロッデンベリー(Gene Roddenberry)が同作品を作ったきっかけの1つとして「アーウィン・アレンに対抗する作品を作りたかった」と述べていることからもその存在感の大きさがわかります。ちなみに、1970年代の映画界で一大ブームを巻き起こした「パニックもの」の代表作である『ポセイドン・アドベンチャー』(The Poseidon Adventure、1972)と『タワーリング・インフェルノ』(The Towering Inferno、1974)もアレンの製作によるものです。

 

前置きが長くなりました。『タイム・トンネル』は、本国アメリカではCBS系列で1シーズン、30話のみが放送されました。「SFドラマは膨大な予算がかかる」ということから、放送前から1シーズンで打ち切りになることが決まっていたそうです。日本では1967年の4月から28話がNHKで放送されました。イギリス製の『サンダーバード』(Thunderbirds、1966-67)と同時期にNHKで放送されていたわけですから、本国よりむしろ日本での方が人気があったのではないかと思います。

 

物語は、アリゾナ州にある科学センターに設けられた「タイム・トンネル」という施設(いわゆる「タイムマシン」)で過去や未来に人間を転送する話を描いたものです。ところがこのタイム・トンネルが建設途中で、いつの時代のどこに人を送るかということが制御できない段階で運用を開始したことや、度々故障してしまうことで、毎回ハラハラ・ドキドキの展開になるというものでした。

 

当時筆者はまだ5~6歳と幼かったので、具体的な内容はほとんど覚えていないのですが、白と黒(白黒テレビだったから)のらせん状に不気味な奥行きを見せるトンネルの姿と毎回のように故障してトンネルの中で煙を上げる光景、主人公が光輝く景色のをバックに影絵のような姿で回転しながら過去や未来に送られる姿などはよく覚えています。なお、日本で放送された話は本国よりも2話少ない(30→28)わけですが、その2回分は転送先が日本の過去が舞台(第2次大戦中の真珠湾と南硫黄島)で、日本人の感情への配慮から放送が見送られたとされています。

 

さて、今回ご覧いただくのは、日本で放送されたときのオープニング(ニコニコ動画)と本国で放送されたオリジナル(YouTube)のオープニングです。日本版の方はタイトル音楽の前のイントロの場面も付いているので、番組の雰囲気をわかっていただけるでしょう。(11/20/2021)

 

<日本版> ニコニコ動画より(下記のURLをコピーして検索してください。)

 

https://www.nicovideo.jp/watch/sm444744

 

<オリジナル版> YouTubeより(下記の画像をクリックしてください)

<注>再生すると音が出ますので注意してください。 

 

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