秋の訪れを感じさせるもの

突然の虫ねたですみません。しかも人によっては「グロ」だと感じるセミのねたです。今年は7月中はずっと天候が悪く、8月になってから暑い日が続いたせいか、セミたちの活動期間が例年より少し後ろにずれているようです。勤務校の雑木林ではまだミンミンゼミやアブラゼミの声が聞こえ、数日前に今年初めてツクツクボウシの声を聞きました。

 

関東でよく聴くセミの鳴き声のうち、よく勘違いされているのが「ヒグラシが鳴くと秋が近い」というものです。実は、ヒグラシは夏の早い時期から鳴いているのですが、名前のとおり夕方に鳴くことが多いことから、涼しくなり始めてから鳴くと思われているようです。一方、もっとも遅く鳴き始めるのがツクツクボウシだというのが虫好きの筆者の実感です。図鑑等で調べても、「晩夏から初秋にかけて鳴く」とありますから、筆者の感覚はまちがっていないでしょう。今年は初めて聞いたのが9月に入ってからでした。

 

そのツクツクボウシですが、子供の頃から不思議に思っていることがあります。それは名前と鳴き方の擬音表示です。一般的に「ツクツクホウシ」と鳴くと言われ、かつて流行った漫才師も「ツクツクホ~シ!」とやっていましたが、私にとって彼らの鳴き声は「ホーシンツクツク」なのです。だって、鳴き始めは「ホーシン、ツクツクツクツク」であって、けっして「ツクツク」からは鳴き始めないんですよ。きっとツクツクホウシと読んだ方が読んだ方が「~ホウシ」という名前のおさまりがよかったからなんでしょうね。

 

もう1つ秋の訪れを感じさせる虫がいます。それはコオロギです。朝晩が涼しくなってくると、突然のように泣き出しますね。筆者の家の周りでもよく聞こえます。実は、数年前に東側を通る道路の反対側にあった空き地に家が建ったり駐車場になったり、西側の空き地に家が建ったり、南北の空き地に駐車場ができたりして、家の周囲から綠が消えてしまったために(それ以前は四方に綠がありました)、秋になってもコオロギの鳴き声を聞くことができなくなってしまったのですが、今年は以前のように大きな"声"が聞こえ、今も久しぶりに冷房をやめて開け放った2階の窓からうるさいくらい聞こえます。

 

日中はまだ残暑が厳しい日もありますが、秋は着実に訪れているようです。(9/15/2019)

 

「つぶやき」目次に戻る