人生最大の(?)“常識”が覆される

新年を迎えて、冬至はとっくに過ぎたというのに、まだまだ日が昇るのは遅いですね。筆者が通勤のために家を出る時間は、この季節は日の出時刻より1時間以上も早いことから、南東側に面した玄関のドアを開けると、目の前の真っ暗な空に“明けの明星”(金星)が明るく輝いています。

 

ところで、その日の出時刻のことですが、実は最も遅いのは冬至の日ではなく、そこから2週間以上も経った、ちょうど今頃であるというのをご存知だったでしょうか?

 

「えっ、そうなの? 冬至の日が最も日の出が遅くて日の入が早いんじゃないの?」と思った方、以前の筆者と同じです(笑)。実は、日の出が最も遅いのは年が明けた今頃、正確には1/2〜1/13の12日間で、時刻は6:51(東京の場合)だそうです(これは分単位の話で、秒単位で見るときっとその中の一日でしょう)。

 

それを知ったのは、今から約1ヶ月前の12月上旬のことでした。いつものように朝7時のNHKニュース「おはようにっぽん」を見ていると、これまたいつものように天気予報が始まるわけですが、その日は関東甲信越地区担当気象予報士の檜山さんが小ネタを披露してくれました。その話によると、日の入りが最も早いのがその頃、具体的には11/29日〜12/13の15日間で、時刻は16:28(東京の場合)ということでした。

 

これには、妻も筆者も「うそっ!冬至の日が一番早いんじゃないの?今まで信じていた常識が覆された!」と大騒ぎ。にわかには信じられなかったので、すぐに国立天文台のサイトで日の入時刻一覧を調べてみると、確かにそのとおりでした。実は、冬至より2〜3日くらいはずれているのではないかという予想がなかったわけではないのですが、まさかそこまでずれているとは思いませんでした。

 

「ということは、日の出時刻は冬至以降まで遅くなっていくのか?」と思うのは当然で、同サイトでそちらも調べてみたところ、先述したようなことがわかったというわけです。

 

冬至の日が最も日の長さが短いのは、日の出時刻と日の入時刻の両方から計算した結果であって、その日が最も日の出が遅くて日の入が早いわけではないということなんですね。「人生最大の」とは少々大げさなタイトルを付けましたが、ずっと信じこんでいたーというより深くは考えていなかったーことが覆された瞬間でした。

 

「そんなことも知らなかったのか?」という方にはつまらない話だったかもしれませんが、筆者が教えている大学生(計100人以上)にこの話をしたところ、誰もそれを知りませんでした。きっとこれを読んでいる多くの人もそうではないかと思います。英語の話ではありませんでしたが、まさに目から鱗が落ちたのではないでしょうか(笑)。(1/6/2024)

 

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