弱いライオン(弱く、短く、てきとう~な音)

筆者にとってライオンのイメージは、『ジャングル大帝』のレオや『ライオン・キング』のシンバのように岩山の頂上で堂々とうなり声をあげている姿です。そんな“強い”ライオンに対して「弱い…」とは…。いや、いや、こんなくだらない前置きはさておいて、lion に関して何が“弱い”のかをご説明しましょう。

 

実は、アルファベット・チャンツ26語の中で今回の対象になっている語はライオンだけではなく、次の語すべてです。

 

lion, octopus, rabbit, umbrella, telephone, violin, zebra

 

いったいこれらの単語のどこが対象になっているのでしょうか? それは次の赤字の部分です。

 

lion, octopus, rabbit, umbrella, telephone, violin, zebra

 

上記の赤字の母音字は、順に「オ」、「オ」「ア」、「イ」、「ア」、エ」、「オ」、「ア」ですが、正しい発音を聞けば(あるいはご自身で発音すれば)わかるとおり、日本語の表記ほどはっきりした音ではありません。また、この部分はすべてある共通点を持っています。

 

それは、いずれもその単語の中でアクセントがない場所だということです。

 

lion, octopus, rabbit, umbrella, telephone, violin, zebra

 

各語のアクセントを太字で示しましたが(三音節以上では第2も)、赤字の部分は強く発音されない部分だということがわかります。したがって、これらの単語を読む際にはこの部分を「弱く、短く、てきとう(適当)~に」発音するようにします。

 

辞書で調べてみると、赤字の a, e, o, u は「○」(e が180度ひっくり返った文字)という発音記号で表されています。つまり、この部分は日本語でははっきり「ア」「エ」「オ」「ア」などと表されていますが、実はほぼ同じ「○」という音になっています。また、赤字の i は「▽」(I の活字体を上下つぶしたような文字)という発音記号で表されています。これは hit や sit などの i と同じ音ではあっても、"弱く、短く、てきとう~に"発音されているのがわかるでしょう。

 

繰り返します。「アクセントのない母音は弱く、短く、てきとう~に発音する」です。

 

この部分を日本語で言うように強く発音してしまうと英語らしい発音に聞こえません。下手をすると、ネイティブにはまったく通じなかったり別の単語に聞こえたりしてしまうことがあります。例えば、サラダ(salad)という単語はその典型です。この単語はどう発音したらいいでしょうか?

 

サーラダ」? 「サラーダ」? 「サラダー」?

 

つづりを見ると最後に母音字がないので、「サラダー」は除外します。これは絶対通じません。では、残りのどちらが正しいでしょうか? 答えは…

 

salad

 

です。しかも、2つめの a にはアクセントがないので…

 

salad

 

と発音します。カタカナで書くと「サド」のような発音です。

 

I want a tuna salad.(ツナ・サラダをください。)

 

とレストランで注文してみてください。

 

これでまた読める語が増えました。アルファベット・チャンツ26語の中で新たにまたは正しく読めるようになった語は次のとおりです。

 

・lion, octopus, rabbit, umbrella, telephone, violin, zebra

 

つまり、K1~K8で読めるようになった語は…

 

applebagcupdeskeggfishgirlhandinkjetkinglionmoonnotebook, octopus, picture, queenrabbitstartelephoneumbrellaviolinwindowboxyellowzebra 

 

あともう一息です。では、次回もお楽しみに!

 

K9. その他のつづり(これで残りもバッチリ!)

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