春の使者

昨年の今頃、「35. 春の訪れを告げる鳥たち」で勤務校(以下「本校」)に毎年やってくるメジロを紹介しました。さらに、5月には近畿事態宣言による長期間の休校で静かになった中庭のキンモクセイの木の枝にメジロの幼鳥たちを見ることができたのを「43. 都心に思わぬモフモフ」で紹介しました。

 

その中庭にある寒桜の花が先週末にほころび始めると、まるでこの時をどこかで隠れて待っていたかのようにメジロが花の密を吸いにやってきました。2羽が仲良く密を吸っているので、つがいかもしれません。「35. 春の…」でもお話ししましたが、中庭の寒桜は校舎のすぐそばに植えられており、2階の窓の真ん前で花が咲いています。そこへメジロがやってくるので、すぐ目の前の窓ガラス越しにその可愛い姿を見ることができるのです。最も近い枝の花は窓ガラスにくっつくくらいのところにありますから、そこにメジロが来るとまるでテレビの動物番組を見ているかのようなアップの姿を楽しめます。しかも、窓ガラス越しのためか、間近で見ている人間に気づかないようなのです。

 

ただ、花の蜜を吸いに来るのはメジロだけではなく、もう少し大きくてうるさいヒヨドリもやって来ます。このヒヨドリがけっこう意地悪で、メジロを見ると追いかけ回すのです。するとメジロはあわてて隣のキンモクセイの木の中に逃げ込むのですが、ヒヨドリが蜜を吸うのに一所懸命になっているのを見るやまたすぐに蜜を吸い始めます。その姿に気づいたヒヨドリがまたメジロを追いかけ回し…と、だいたい2~3分おきに同じ事を繰り返しています。

 

寒桜の花を眺められる一等地が学年末試験の本部になっている会議室なので、試験を取りに来たり試験を終えて帰ってきたりする教員が、代わる代わるその光景を眺めたり写真を撮ったりしていました。筆者もその一人ですが、さらに筆者は試験の準備をする係でもあるので会議室にいる時間が長く、試験時間中はずっとメジロを眺めてはシャッターチャンスをねらっていました。そうして撮られた写真の1枚を背景写真に上げましたが、他にもいい写真があるので、下に載せておきましょう。メジロまでの距離は左の写真が約2m、右の写真が約1.5mで、いずれも150㎜の望遠レンズで撮ったものです。ちなみに、背景の写真はさらに近い約1mで、ふさふさ(モフモフ?)した毛並みまではっきりわかります。

 

朝夕はまだ冷え込むことが多く、北に傾いた春風が吹くときはむしろ真冬より寒く感じられることもありますが、“春の使者”のおかげで春が確実に近づいていることがわかる今日この頃です。(2/27/2021)

 

「つぶやき」メニューに戻る

「ホーム」に戻る