3. 後置修飾の学習法
このページは、同上タイトルの「その1」、「その2」、「その3」のまとめです。それらをまだ読んでいない方は、ぜひそれらをお読みになってからお戻りください。
前の3つのページで説明したように、英語の後置修飾は大きく分けて4種類あります。そして、どれも日本語の発想とはかなりちがう語順で表されるので(日本語には例外的な「倒置」によるもの以外に後置修飾はありません)、日本語に慣れた日本人にはなかなか理解するが難しくなっています。ましてやこれらを使いこなすとなると、かなり英語に慣れてからでないとできません。これらを使いこなす方法についてはいずれ別コーナー(「英語を使いこなすこと」)で紹介しますが、現時点ではこれらの構造をよく理解しておいてほしいと思います。
後置修飾の構造を理解する上で欠かせないのが、英語を話す人の発想を理解することです。そして、それが日本語の場合とどうちがうのかを理解し、その溝を埋めるように自分の頭の中を整理することが大切です。その「英語を話す人の発想」とは、「英語では細かい説明は後から加えるのが普通で、まずは結論を簡潔に述べる」ということです。
上記の後置修飾を含む例文を見てもらえればわかりますが、赤字で示した部分、つまり修飾する語句は概して文の後半にあります。それが主語に含まれる場合であっても(1. の The boy behind Tom)、その主語の中では後半にその部分があります。これは日本語と決定的にちがうところです。日本語の場合は、名詞を修飾する語句は必ずその名詞の前に置かれます。例えそれがどんなに長くなった場合でもそうです(例:(3)⑤昨日私が読んだ本)。したがって、英語の後置修飾を理解するには、このパターンを体に染み込ませる必要があります。
そのためには、問題演習が欠かせません。手持ちの問題集があったら(もし無ければ手に入れてください)、前置詞、不定詞の形容詞的用法、分詞の後置修飾、関係代名詞のところを徹底的にやっておきましょう。そして、できればそれは一度きりで終わりにするのではなく、何度もやって、問題を見たら即答えが出るようになるまで理解度を高めておいてください。
そして、単に「理解できた」にとどめることなく、話したり書いたりする活動で実際に使用して、身体でそれを身に付けてもらいたいと思います。