映画やドラマを見ているとしばしば耳にする表現です。特にアクションものやサスペンスものによく登場します。大抵は主人公と相手の人間関係が微妙な場合で使われます。Count on me. とか You've gotta(=got to) count on me. と自分から言ったり、相手に Can I count on you? と尋ねたりします。いったいどういう意味なのでしょうか。
count は動詞で、自動詞なら「数を数える」という意味があるので、タイトルのような意味を与えてみましたが、もちろんこれでは伝えたい本当の意味を表していません。「数える」をより言語に近い「カウントする」というカタカナ語にすると、少しわかりやすくなるかもしれません。
「私をカウントして」と解釈すれば、なんとなく言わんとしていることが見えてきますね。「カウントする」とは「数に入れる」ということですから、「仲間に入れる」という意味として使えそうです。ただ、「仲間に入れて」ということだけなら、Count me in. という表現がありますので、もうちょっと突っ込んだ意味になります。
ここで on me の on の意味が生きてきます。on の本来の意味は「~に接して」ですから(「文法に関すること」「4. 前置詞の使い方①:on は「~の上に」ではない」参照)、「私に接してカウントする」とは「私を信用してカウントする」ということになります。つまり、count on me とは「私を信頼する」という意味になるわけです。
したがって、映画やドラマで Count on me. というせりふがあれば、それは「私を信頼して」と相手に主張したり頼んだりしている場面です。You've gotta count on me. も直訳すると「あなたは私を信頼しなければならない」ですが、「私を信頼して」と強く相手に主張するときに使われます。You've gotta believe me. と言い換えてもいいかもしれません。You can count on me. という言い方もよく耳にします。
そうすると、Can I count on you? はどういう場面で使われるのでしょう?
そうですね。「私はあなたを信頼できますか?」ですから、「あなたを信頼してもいいか?」あるいは「あなたは信用できる(人物)か?」と相手に質問する(迫る?)ときに使われる表現です。
いかがだったでしょう。Count on me. たった3語の単純な表現ですが、適切な場面で使えるとちょっと格好いいですね。ぜひ覚えて使ってみてください。