筆者の自宅には猫の額ほどの庭があるのですが、忙しさにかまけてあまり手入れをしていません。ただ、年に2〜3回は花壇やフラワーポットの花を入れ替えたりはしています。
ところが今年は春先にギックリ腰をやってしまったり、夏場に長期入院してしまったりしたせいもあって、半年以上花の入れ替えができていませんでした。
しかし、4か所ある小さな花壇には、現在マリーゴールドとベゴニアが咲いています。実は、これらはすべて過去に植えた花が再生した(regenerated)ものなのです。
2か所の花壇にあるマリーゴールドは、今年の3月中旬に植えたものです。黄色とオレンジの2色植えの安いものを植えたのですが、最初は5月末頃にほぼ枯れてしまいました。ただ、2か所ともほんの一部の茎が元気だったので、抜いてしまうのはかわいそうに思って、水だけはやって長生きさせていました。
面白いことに、この夏の猛暑の中でも、筆者が入院中は水やりがあまりできなかったのに(妻がときどきやってくれていたようですが)、枯れずに生き残っていました。特に、片方は1本だけになった細い茎の根元で折れ曲がって倒れてしまっていたのに、地面に接している茎の部分から根が生えて、必死に生きていました。
花壇の直上にはカナメモチ(レッドロビン)の木が生い茂っているので、通常はそれが花壇の日当たりを悪くしているのですが、日が高い夏場はそれが適度なひさしになって、花壇の花が干からびてしまうのを防いでいたのかもしれません。
そうしたところ、9月に入ったくらいでまたつぼみが出てきました。それが今では過去になかったくらいの数の花を咲かせてくれています。危機を乗り切った生き物の強さなのでしょうか。下の写真の①と②がそれですが、①は最初は黄色だけだったのですが、最近になってオレンジも咲き始めました。②は黄色だけで、オレンジはだめになってしまったようです。
ベゴニアはさらにすごいです。おそらくこれは、2021年の5月下旬に植えたものの“子孫”です。そのときに植えたものはその年の梅雨の長雨で駄目になって枯れてしまったのですが、翌年(2022年)の春に庭のあちこちから双葉に白い花を咲かせる形で再生してきました。おそらく種が飛んでいたのでしょう。ところが、そのときは“雑草”だと思ってすべて抜いてしまいました。
そして、その生き残り(?)と思われるものが今年の春にもいくつか芽を出してきました。今度ばかりは「もしかしてこれはベゴニアか?」と思ってしばらく放っておいたところ、花壇の外でいかにもベゴニアらしい苗になって花を付け始めました。そこで、それを丁寧に抜いて花壇に植え替えてみました。その結果が③の写真に見られるものです。
実は、ベゴニアはもう1つあって、4つ目の花壇に植えられています(写真はありません)。こちらも庭に出てきた双葉を移植したものですが、1ヶ月近く経ってようやく双葉が四つ葉(?)になりました。もう少しで花をつけそうなので、こちらも楽しみにしています。
せっかく再生した花たちなので、これらが無事に冬を乗り切れるようにこれからも見守っていきたいと思います。(10/28/2023)
① マリーゴールド(黄・橙)
② マリーゴールド(黄)
③ ベゴニア(白)