懐かしの格好いいオープニング5(その1)

コロナ禍で外出を控えていたこともあって、今年の夏休みは自宅でオリンピック中継を見ながら過ごす時間が長かったように思います。ただ、元々それほどスポーツ観戦に強い関心があるわけではない筆者にとっては、すべての競技を長時間見ているのはつらいので、多くの時間はパソコンに向かってホームページの記事を書いていました(お陰で2つのホームページでかなりの数の記事が書けました)。しかし、それもしばらくすると飽きてきてしまうので、そういうときはDVDやストリーミングでドラマを見たり、YouTubeで気になった映像を見たりしています。

 

YouTubeをサーフィンしている間に、自分が子供の頃によく見ていたあるテレビ番組のオープニング映像に行き当たりました。それを見てとてもなつかしく思ったので、他にも思い出せるかぎりの番組名を検索ワードに入れてみると、たいていはその番組のオープニング映像がありました。そして、その中に「あのオープニングは格好よかったなあ~」と思うものが何本かありました。そこで、今回から3回にわたって筆者が「格好いい」と思ったオープニングのベスト5をご紹介します。

 

1回目の今回は、順位を付けるとすればその第5位と第4位です。いずれもアニメ番組です。以下、なぜ「格好いい」と思って見ていたのかということを説明します。ただ、ことばだけではその魅力が伝わらないかもしれないので、YouTube上の当該番組のオープニング映像のリンクも貼っておきます。それを見ていただければ、きっと筆者のこだわりを理解していただけるでしょう。

 

【第5位】『スーパージェッター』1965年1月~66年1月、全52話、木曜日18:00-18:30

オープニング曲の冒頭に、ウクレレさしき楽器の軽快なリズムに乗って「ぼくはジェッター、一千年の未来から時の流れを越えてやって来た。流星号、応答せよ。流星号。来たな。よし、行こう!」という主人公の台詞があり、主題歌が始まります。確か翌年以降もしばらくの間は毎年のように午前中や夕方に再放送されていたので、50代半ばくらいまでの人なら見たことがあるかもしれません。

 

ストーリーは、30世紀のタイム・パトロールであったジェッターが、20世紀にやってきたときに悪人ジャガーのタイムマシンと衝突した事故で20世紀に墜落し、以降は20世紀で犯罪捜査にあたるというものでした。タイトルにも出てくる「流星号」というオープンカーのような乗り物は、ジェッターの命令でどんなことにも対応できる優れものでした。まるで生き物のようにクネクネと胴体を曲げたりできるのが斬新でした。

 

ジェッターが流星号を呼ぶ時に使う左手首にはめた時計(方位磁石?)型のトランシーバーがほしくて、おもちゃ屋さんでレプリカのようなものを買い、自分でも「流星号、応答せよ。流星号」と言ってみましたが、何も飛んでこなかったという思い出があります(笑)。

 

確か初期の頃は白黒で、後にカラー版も見たような記憶があったのですが、調べて見ると、海外に輸出するために52話のうちの半分の26話分をカラーで作り直したバージョンがあるそうです。自分が見たカラー版もそれなのでしょう。今回見ていただくのは白黒版のものです。テレビ放映版は主題歌の2番までで終わりますが(最後に提供の丸美屋が出てきて終わる)、かかっている曲が3番までのフル・バージョンなので、映像を作成した人が本編の中からいくつかの場面を付け加えたらしいものになっています。

<注>再生すると音が出ますので注意してください。

 

【第4位】『マッハGoGoGo』1967年4月~68年3月、全52話、日曜日19:00-19:30→18:30-19:00

オープニング曲の冒頭、響きわたるクラクションの音に続いて若者がスポーツカーに飛び乗り、エンジンキーを回してギアをローに入れて走り出すと、勢いよく回るホイールのアップが映されて、「マッハ、Go、Go、Go!」というかけ声に合わせてタイトルが出て主題歌が始まります。

 

このオープニング曲のなんと格好いいことか。全編がカーレースのシーンまたは敵に追われながら秘密兵器を使って敵を巻いてしまうスピーディーな展開の場面でできています。特に、アフリカのサバンナで前を歩いている2頭の象をハンドル中央にある8つのボタンの1つを押すと飛び出すジャンプ機(実はジャッキ)を使って飛び越えるというシーンは、「こんな車が本当にあるのだろうか?」と驚きを持って見たものです(あるわけないのに…)。そして、その直後に主人公の三船剛(みふねごう)が振り返って像にサインを送るシーンがまた格好いいのです。

 

ストーリーは、全編がカーレースを中心にした物語で、そこに事件や陰謀などが味付けとして加わります。このような作品が放映されたのは、1960年代に日本の自動車メーカーが世界中のカーレースで活躍し始めていたことと関係があるのではないかと思います。筆者を含む子供たちはこの“マッハ号”にあこがれ、プラモデルやミニカーなどで主人公の気分を味わったものです。そして、数年前にそれでは我慢ができなかったある自動車会社の社長が市販車を利用してマッハ号を作ってしまったというニュースがあったのは記憶に新しいところです。

 

本作品は後に海外にも輸出され、"Speed Racer" というタイトルで放映されました。英語版の主題歌も日本語版の曲に合わせて歌詞だけが英語のものが使われました。また、2008年にはアメリカで実写版の映画"Speed Racer" が製作され、日本でも『スピード・レーサー』として公開されました。

 

今回見ていただくのは日本のテレビで放映されたものです。ただし、タイトル以外のクレジットがいっさい出てこないので、ビデオ化されたときに再編集されたものかもしれません。自分の記憶では、「風も振るえるヘアピンカーブ~」という最初の歌詞の部分では、三船剛の横顔に原作者だか出版社だかの情報が出ていたような気がしているからです。筆者の記憶違いかもしれませんが…。

<注>再生すると音が出ますので注意してください。

 

次回は第3位と第2位です。お楽しみに!(8/21/2021)

 

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