be leaving と will be leaving のちがい

【質問】

11月号 60ページの本文の1行目には We're leaving at 9:00 on the dot. とあり、9行目には We'll be leaving very soon. とあります。will があるのとないのとで、どのような意味のちがいがあるのでしょうか?

 

【回答】

ご質問にお答えする前に、中学生にもわかりやすくするために、「未来」を表す表現をまとめてみることから始めます。「未来」を表す表現は、次の4つの形があります。

 

① will +動詞の原形                 

 He will arrive here.

 

② be going to +動詞の原形         

 He is going to arrive here.

 

③ be +動詞のing形(現在進行形) 

 He is arriving here.

 

④ will + be +動詞のing形         

 He will be arriving here.

 

①と②の形は中学校の教科書で新文型として必ず習います。③の形は中学校では新文型としては習いませんが、現在進行形の応用として②よりさらに近未来に確実に起こる(すでに起こっている)ことを表す表現として教科書本文で使われることもあります(例:My friend Nobuo is visiting me next week. 教育出版 One World 3, p.44)。④の形は中学校の教科書にはまず出てきませんが、身近な使用例としては新幹線の車内アナウンスの中で使われています(例:We will be stopping at Kyoto, Nagoya, Shin-Yokohama, and Shinagawa stations before arriving at Tokyo terminal. 新大阪発・東京行「のぞみ」号)。

 

さて、ご質問の件は上記の例で言えば③と④のちがいということになります。そこで、辞書や参考書、インターネットで英文法の解説をしているサイトで調べてみたところ、次のようなちがいがあることがわかりました。

 

・③の形は、意味の力点がより「その行動を起こしている最中であること」にある。

・④の形は、意味の力点がより「その行動を起している方法」にある。

 

確かに、③の教科書の例文は「友達のノブオが自分の家を訪れようとしている」とすでに約束されていることを強調していますし、④の新幹線のアナウンスは「東京駅に着く前に京都、名古屋、新横浜、品川に止まることになっている」とすでに決まっている運行方法を説明する方に力点が置かれていますね。

 

では、ご指摘のあった本文について見てみると、最初の文は「出発しようとしている」ということを強く言いたいのであり、2つ目の文は「(バスで)出発することになっている」ということを強調したいためであると思われます。したがって、ここでは2つの異なった言い方で表現している意味があるということになります。ただし、インターネット上では、ネイティブ・スピーカーの多くがこの2つの表現に「ちがいはない」(interchangeable: 交換できる)とも言っています。つまり、ごく普通のネイティブ・スピーカーにもこれらのちがいはわからないくらい微細なちがいであると言えなくもありません。

 

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